「意志あるところ、道あり」
これは岩沢学院の入塾案内にも書いてある私の座右の銘だ。
この言葉に最初に出会ったのは私が高校生の時。
高校校舎の壁にこの言葉が落書きされていたのだ。
そして、その落書きをした張本人(後で知った)に意味を尋ねたところ
私の中に何か衝撃が走った様な気がした。
それ以来、この言葉の通り、自分でやり遂げる意志があれば、なんとか道は開けてくる!と信じ困難な時もがんばってきた。
さて、それはそうと、今日はこの言葉を私に教えてくれた人について話そうと思う。
この方は私の高校の4つ上の先輩で、本来なら私が高校に入ったときには卒業しているので
知り合いに成ることはないのだが、私が高校時代所属していた部活では卒業した先輩が頻繁に指導に来てくれたため
高校から大学を卒業するまで色々とお世話になっていた。
それというのも、顧問の先生が全く部活に関与せずに、普段の練習内容やスケジュールを全部生徒自信が管理していたからだった。
休みは正月ぐらいで練習は毎日。
しかも自分たちで強くなるために計画した練習内容だから、サボる者もほとんどいない。
そこで重要になるのが、卒業した先輩達の存在だ。
それこそ週の半分ぐらいは、誰かしら大学生の先輩達が交代で練習に来てくれていた。
アドバイスをしてくれたり練習相手になってくれていたのはもちろんだが、部活動後も結構遊びに連れて行ってくれたりした。
その中の一人に4年上のH先輩がいた。
高校時代からちょっと変わった存在だったH先輩は、ここでは書けない伝説を色々と残していた方だった。
まあ、ちょっとだけ書ける範囲で触れるとしよう。
H先輩は高校3年生の受験面談の際、「どこを受けるんだ?」と聞く担任の先生に、「東大です!」と答えた。
その時点の模試の成績は偏差値40以下。
当然担任はあきれていたようだが、そんなことは全く気にすることが無いH先輩。
もちろん、東大なんて現役で受かるはず無いのはH先輩も充分わかっていた。
最初の年、今受験しても受からない確信があった先輩は、潔くどの大学も受けずに浪人。
普通ならダメ元や経験のため受けると思うのだが、「無駄」だからと受けなかったのだ。
そこから1年間、それこそどれほど努力したのかは、まだ高校に入ってさえいなかった私は知るよしも無いが
翌年、東大まではさすがに届かなかったが見事北海道大学に合格。
その北海道大学では学費を稼ぐため・・・・キャバレーでバイト。
キャバレーの店長には「北大生でうちに働きに来たのは初めてだよ!」と驚かれたそうだ。
しかも、北海道大学に通っているはずなのに、先輩はなぜか年中私のいた高校に来ていたのだ。
それこそ年の半分ぐらいは一緒に部活に参加していたんでは無いだろうか?
なぜ先輩が大学を卒業できたのか今でも不思議なくらいだ。
そんな先輩の勉強方法も変わっている。
英語が得意な先輩に、どうやって英語を勉強したのか聞いたところ
「英語の官能小説が読みたかったんだよ!写真より文章だよ!そっちの方がよりすごいんだよ!」
という理由で、片っ端からわからない単語を調べ、エロを極めるため英語の官能小説を読みまくったそうだ・・・。
とてもまねできない・・・・・
その後、東京都の高校教員になったH先輩は、「離島で教えたい!」と願い出て、何年後かには希望通りどこかの離島の高校へ転任していった。
H先輩については、ここに書けない内容のエピソードがあまりにも多い。
魅力を語るには、私の文章力ではとてもムリなのでこれくらいにしておく。
私の十代後半から二十代前半に一番尊敬していたと言っても良いH先輩が教えてくれたのがこの言葉だった。
Where there is a will, there is a way.
「成し遂げようという気持ちがあれば、きっとその道が開けてくるんだ。」
岩沢に通う子にも、そういう風にこれから先、考えられるように成ってくれたら良いなと思い入塾案内の最初にこの言葉を載せている。
どうなって行くかは、君次第。
君の「やってやるぞ!」という強い意志が、
この先の君の人生を決めていくんだ。