出来ないという事実よりも怖いこと

保護者生徒に向けて

中学生になって入塾する子の中には

小学生の勉強が壊滅的の子が少なからずいます。

この地区で学校の勉強について行けない子というのは、

学力的には全国でも下位10%に入っている場合が多いようです。

実際に全国模試を受けてもらうと、下位3%に入ってしまう子もいます。

それだけ学力が低いと当然授業を受けてもわかりません。

「できない」ということ自体が学業面では当然ハンデとなりますが、

実はもっと深刻な問題があります。

このレベルの子達にとって、学校の授業は何をやっているのかほぼわからないんです。

でも、毎日ちゃんと朝から学校に行き、終わるまで授業を受けています。

ではその授業の間何をしているんでしょうか?

解ける問題や理解できる内容が毎日皆無なんですよ?

消しゴムをむしっていたり、シャーペンをバラしては組み直したり、

授業を聞いているようでも実は全く耳に入っていなかったり、

そうやって毎日毎日朝から夕方まで、ただひたすら座って過ごすんです。

もちろん、授業妨害などしなければ怒られないですから、

ただ「できない」だけでは、今の学校ではたいした問題になりません。

保護者面談でも、「もっと勉強をがんばりましょう。」と言われるぐらいです。

ところがそういった子達は、小学2,3年生の内容からすでに知識が抜け落ちてしまっています。

5,6年生になってから、ましてや中学に入ってから「勉強しなきゃね!」と言われても

当然何をやって良いのかわからないし、ましてやその学年の復習内容のドリルなど渡されてもさっぱり解けません。

いいですか?

そういった子ども達は、朝から夕方までなにもせずに過ごす術を身につけてしまっているのです。

1時間、2時間、何もせずにボーッとしていることなんて普通になってしまうんです。

例えば、「もっと勉強をがんばりましょう。!」と言われました。

お母さんが、「よし!しばらく私が勉強を見てあげよう!」と思い、勉強を教えたとします。

まず、当然のことながら、今の学年の内容は解けません。

さかのぼって2,3年生の基礎から始めたとしましょう。

「これくらいならわかるだろう!」と思いやらせてみます。

そうです、最初からやり直せばわかるところもあるので、その子も解き出します。

しかし、しばらく見ているとあることに気づきます。

「異常に時間がかかっている!」

何文字か書いては止まり、1問解いてはボーッとし、の繰り返し。

2年生の復習ドリル、標準時間10分と書いてあるのに1時間以上かかってしまう。

わからないとか、できない訳ではない。

とにかく、集中することがとても困難になっていることに気づく。

これなんです。

どの子もどんなにできない子でも、ものすごい勢いで勉強し出せば当然できるようになるのです。

ところが、どんなに時間をかけても、全く集中せずに過ごしていれば内容はスッカスカです。

当然できるようになんて成りません。

小学生の6年の間に、学校に行きひたすら時間が過ぎるのを待っている子になってしまったんです。

こうなってしまうと、集中することを学ばせるのがとても困難です。

中学3年間で元に戻るかどうか正直わかりません。

できなければできるようになるまで勉強すれば良いんです

しかし、それは当然他の子の何倍もの量を勉強しなければ追いつかないのはおわかりだと思います。

この状態になってしまうと、他の子の何倍もの時間をかけても、内容的には何分の1にしかなりません。

これではいくら時間をかけても追いつくことは不可能です。

いいですか?

ただ時間が過ぎるのを待つ子に、あなたの大事なお子さんをしないで下さい。

そうなる前に気づいてあげて下さい。

学校の勉強ノートに何も書いていない。

どこをやっているの?と聞いても、わからない。

宿題をやってごらん、とやらせても、ボーッとするばかりで進まないし、解けない。

消しゴムがボロボロ。

などがあると要注意。

学校に普通に勉強をしに行く子にしてあげて下さい。

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